【育てることは世話することではない!】
とある小学校で発達凸凹専門支援員をやってます。
日々の支援の中で感じたこと、考えたこと、伝えたいことをつれづれに綴っています。
今回は、私の経験と自戒の意味も込めて、「子育て」を絡めて書こうと思います。
今入っているクラスに、Fちゃんという活発な女の子がいます。
お兄ちゃんが2人いて、元気でおしゃべり、お転婆という言葉がピッタリ。
これはあくまで"良く言えば"です。笑。
実際のところ、おおむね口が悪く、ぶっちゃけガサツ。
机の中もぐちゃぐちゃで、よく物を探しています。
加えて甘えっ子で、何をするにも自信がなく、先生の指示にもいちいち「こうやったらいいの?分からない」と逐一聞きにきます。
この間といえば「先生、Fちゃん(自分)のナフキン引いておいてくれた?」と言う言葉に、思わず「なんでやねん!」とツッコんでしまいました😅
おそらく多動があるんだろうなぁ、
と思いながら見ていたのですが、
ある日あるお母さんが教室にやってきました。
教室の後ろに立っていた私に、まくし立てるように
「〇〇って今日子供に持たせれば良かったんですか‼️」
あまりに唐突で、ビックリまなこの私を瞬時に切り捨て(笑)、前にいる担任の先生の所へ疾風のごとく走って行きました。
Fちゃんのお母さんであるのは火を見るよりも明らかでした。
だってそっくりなんだもん🤣
その後お母さんはFちゃんの元に行き、
服を直す、机をキレイにする、次の授業の準備をさせる、しかも怒りながら🙄
「あーーー、分かる」
お母さん、忙しいもんね。
子供にはちゃんとしてもらいたいけど、
自分がやった方が早いし、正しいもんね…。
まるで数年前の自分を見ているようでした。
「子は宝」。
小さい頃は子供は神様、大切に愛情込めて育てるのが当たり前。
だから赤ちゃんの時からお母さんは一生懸命世話をします。
でも今の時代、お母さんの年齢層も上がってキャリアも自信も充分あるから、とにかく忙しいし、やりたいことが山ほどある。
「これまでの努力を無駄にしないためには、お母さんもやりたいことやらなくっちゃ」
そんな神話に苦しめられるのです。
そうすると、いかに効率よくお世話しながら、自分のやりたいことも、子供のためのことも欲しいものはすべて手に入れたい!
ってお母さんも多いことでしょう。
何を隠そう私がその1人でした。
今思えば、世話をすることと、自分の欲求を満たすことに手一杯で、
子供の成長なんて見えていなかったと思います。
子供のやることなんか待ってたら、時間もったいないし!
と本気で思ってた時期がありました。
その結果出来上がるのが、
うちの長男であり、Fちゃんです🥲
やってもらうのが当たり前、だから
自分で考えられない、やろうとしない。
そして一番やっかいなのが、いつまでも不安なこと…。
自信が持てないとか、自分はダメな人間かもしれないって思ってしまうのは、
大人になってから自分も周りも本当に大変な思いをします。
極論かもしれませんが、悪く進むと
自分を傷つけたり、他人を傷つけたり、病気になってしまりするからです。
どんなに努力の成果が出ていても、
自分を認められなくては
「まだ足りない、まだやれる」と自分を追い込んで、ある日ポッキリ折れてしまう人もいます。
だから、自分が好き、とか
何となくできる気がする、って
思う気持ちは、実はとってもとっても大事なんです。
いわゆる自己肯定感というやつですね。
これがあるから未知の世界にも飛び込めるし、新しいことにもチャレンジができます。
世のお父さんやお母さんには、
忙しい手を止めて、
我が子をよーーーく観察してほしい。
子供が自分でやろうとしている瞬間を
見逃さないでほしいです。
もしも子供が困っていたり、躊躇していたら、ほんの少し手助けしてあげる。
アドバイスをしてあげるのもgoodです👍
魚を釣って与えるのではなく、
釣りの仕方を教えてあげてほしいんです。
子供ができるようになるところを見届けてほしい。
子供が一人でできたら、一緒に飛び上がって喜んであげてください。
だって子供の成長に立ち会える期間ってあっという間に過ぎ去りますよ🥲
自戒の念が混じって、つい熱くなってしまいました😅
私も支援の仕事でも
「その子が私がいなくても困らないようになるにはどうしたらいいか」を
常に考えながら動いています。
手の貸し具合は、その子にもよるし、
同じ子でも、どんどん変化するので、
その見極めが大切です。
私はまだまだ未熟なので、
ついつい手を貸しすぎてしまうことも多々あります🤣
でもそれも経験。
チャレンジして失敗して改善する、
の繰り返しをひたすらやるしかありません。
だから、今日も"小さな浮き輪"を投げ続けます。