小学校支援員ねずママ子ども成長応援日記♪

現役特別教育支援員の小学校通常級での支援記録です。

トイレを我慢し続けるKちゃん。

とある公立小学校の通常級で学校支援員をやってます。

日々の支援の中で感じたこと、考えたことをつれづれに綴っています。

 

以前にも書いたのですが、支援しているクラスには、股間を押さえながらトイレを我慢し続けるKちゃん(女の子)がいます。

 

一日中自分の机でも、物を取りに行った先の床の上でもモジモジしていて、以前からずっと声をかけているのですが一向にトイレに行こうとしないのです。

 

不思議なのは、限界が来てトイレに行った後もモジモジが止まらないこと。

 

ある日、あまりにも不自然な体勢で床でモジモジしているので、真面目な顔で話しました。

「先生のお友達でトイレを我慢しすぎてお腹が痛くなって病気になってしまった子がいるの。だからとっても心配なんだよ」と伝えました。

 

すると隣に座っていた子が言いました。

「これ、保育園の時からの癖だから言っても治らないよ!」

 

それを聞いたKちゃんは俯いて涙ぐみながら言いました。

「そうだよ、癖だから治らないもん。前に病気にもなった。」

 

私はまさか自覚していたとは思いもよりませんでした。

「そっか、Kちゃんは分かってたけど治せなくて困ってたんだね。」

 

ここは一歩前進!と思いながら、Kちゃんに聞きました。

「トイレに行くと嫌なことがあるの?」

 

するとKちゃんは話し出しました。

「ちっちゃい頃に家で弟に大事なおもちゃを取られたくなくて、トイレに持っていったの。そしたら落としちゃった。」

とても悲しそうでした。

 

「じゃあ大事な物を落としちゃうかもしれないからトイレが嫌なの?」と聞くと、

「学校では大事な物をトイレに持っていっちゃいけないでしょ。秘密のファイルがあるから、誰かに見られちゃうと困るから。」とKちゃんは小さな声で言いました。

 

私はこっそり打ち明けてくれたKちゃんにお礼を言って、

「じゃあ先生が誰も触らないように見ててあげるから行っておいで」と言うと、パッと笑顔になって「うん!」とトイレに走って行きました。

 

彼女を見ていると行動の切り替えが悪かったり、こだわりが強かったり、特性が色濃く出ているので、彼女の言ったことが全ての原因ではないかもしれませんが、彼女がそう自覚している以上それが真実なのだと思うことにしました。

ちゃんと言葉で伝えられたKちゃんはすごいと思います。

 

さてどうするか。

私が都度声掛けしていては、私がいなくなったら元の木阿弥。

 

そもそもなぜ人に秘密を見られると疑うのか。

具体的に誰かを疑っている?

 

それはトイレに行く時だけなのか?

 

恐らく彼女の中にはもっともっと何かがあると思うのです。

時間をかけて丁寧に話を聴いていく必要があると思うので、まずは担任の先生にもこの話を共有しました。

 

支援員としての勤務があと残り数週間となってしまったので、養護教諭の先生にも共有しようと思っています。

 

Kちゃんが、困り感のない楽しい学校生活にできるように強く願っています。

 

今日も支援は続く!