奪われるひとにならないように。
とある公立小学校の通常級で学校支援員をやってます。
日々の支援の中で感じたこと、考えたことをつれづれに綴っています。
空気が読めない、融通が効かない、切り替えが苦手、空想にふけりがち、などの自閉スペクトラムの息子を育てていても思うのですが、発達に課題があると言われる子たちは、悪意ある略奪者のターゲットにされやすいように思います。
真面目で人の言葉の裏を読み取ることが苦手な子が多いので、一度信じてしまった人に簡単に騙されたり、奪われたり、利用されたりする危険があります。
例えばゲーム課金、詐欺、ぼったくり被害など、心配ごとにはキリがありません。
知能の境界域にいる子たちも同じ。
思考力や判断力が弱いために、大人になって搾取されたり、事件を起こしてしまったり、巻き込まれたりすることが、昨今の報道や書籍などでも取り上げられることが増えました。
もちろん一概には言えませんが。
ただ、どうしたら善良な子が獲物にならないよう、悪者を見分けられるよう教えられるのかをいつも考えています。
一番いいのは、Eテレあたりでドラマ仕立ての番組をたくさん作ってくれないかなぁなんて思ったりしています。
残念ながら子供の頃から自分を守るために嘘をついたり、他人を貶めたり、得をしようとする子がいるのも事実です。
そういう子はよほど痛い目に遭わない限り、恐らく大人になってもその性格は変わらないでしょう。
本来そういう心に闇を抱えた子こそ支援の対象なのです。
発達や知能がどうという問題よりも、不適切な育ちをしてこざるを得なかった哀しい子たちが、罪悪感なく人を傷つける大人にならないように。
学校という社会で、先生とは違う角度で子供たちを見ている私たち支援員に出来ることはまだまだあります。
虐待問題やヤングケアラーの問題も、いち早く芽に気づくことができるでしょう。
私のいる自治体では学校に1人しか配置がない支援員。
各学年に1人ずついてもおかしくない現状をぜひ理解してもらいたい。強く願う今日このごろです。
本能のままに、あるがままに。