【動きっぱなし、叫びっぱなしのDくん】
とある小学校で発達凸凹専門支援員をやってます。
【動きっぱなし、叫びっぱなしのDくん】
Dくんは、体力が有り余っているかのように、授業中は椅子をガッタンガッタンと後ろに倒したり、奇声を上げたりと騒がしい男の子です。
彼が普通に歩いているところをあまり見たことがありません🤣
いつもそこらじゅうを蹴りながら、跳びながら走っているからです。
物を振り回しているのもしょっちゅう。
私「あぶないよー」「あー、びっくりした!どうしたの!?」
と声をかけても
「うるせー」「黙ってろ」「危なくないっ!」
とにかく動きがすばしっこいので、声かけするひまもありません。
追いかければ逃げます。
さて。どうするか。
彼も姿勢の悪かったC君と同様、怒られ慣れています。
なんてったって4人兄弟の3男君ですから😅
だからどんなに強く叱ったところで耳が閉じるだけ。
今回もしばらく観察、観察…
すると、徐々に彼の困り感が見えてきました。
文字を書いたり計算したりするのはパパッとできるのですが、
自分で考えてやるお絵かきや日記、粘土作りになると、とたんに自信のない顔つきになりました。
「できん!わからん!!」と涙目で訴えてきました。
普段の元気はどこへやら😅
恐らく決まったやり方がある方が得意な彼には、形が見えないものを想像する力がまだ育っていないのか、それとも苦手なのかもしれません。
「この筆箱の絵を真似してみたらどう?」
「教科書に似てるものがないか探してみようか」
「大丈夫、少しずつやってみようね」
など、声かけを工夫しながら、できるだけゆっくり話しかけました。
すると、だんだん彼もクールダウンして
「うん、うん」と素直にやってくれました。
ただし、できた途端にいつもの騒がしい彼に戻るのですが😂
でも、まぁとにかく彼にもゆっくり集中してできる場面があるんだな、と確認ができてよかった。
D君はお兄ちゃんも3歳上と5歳上にいるのですが、全く同じ多動タイプ。
家中が常に騒乱状態で育ってきたのでしょう。
お母さんもそんな状態だと、D君だけをゆっくり甘えさせてあげることもできないと思います。
だから過去に一度走っているのを捕まえて、ギューとしてあげたとき、彼は途端に大人しくまるまって、全く嫌がりませんでした。
(今はコロナ禍でできなくなってしまいましたが😖)
今回の見立てが合ってるか分かりませんが、D君は基本的にとても賢い子。
彼がこれから成長していく時、
いつも元気で自信満々の自分が、どんなことで不安になるのかを自覚して、それを自分で克服していける力をつけられたら、もっと自分の動きを制御できるようになるのかなって思います。
もちろん、まだ小学1年生。
いっぱいぶつかって、転んで、失敗するのが、毎日の勉強。
その時、「自分はダメなんだ」って思うんじゃなくて、
「こういう方法ならできる」
「誰かに聞いてみよう」
「次はできるかも」って思えるように
サポートしていけたらいいなと、
あらためて誓いました。
まだまだ支援は続く…