小学校支援員ねずママ子ども成長応援日記♪

現役特別教育支援員の小学校通常級での支援記録です。

思い込みが崩れた瞬間。

とある小学校の通常級で発達凸凹支援員をやってます。

日々の支援の中で感じたこと、考えたことや伝えたいことをつれづれに綴っています。

 

しばらく更新ができていませんでしたが、とても順調な生活でした。

 

これまでと同じクラスで引き続き支援ができていること、担任の先生がたくさん情報や感情をシェアしてくださって、私も伝えたいことが伝えられて、理想的な支援チームが作れていることで、本当に居心地の良い仕事をさせていただいています☺️

 

2年前からずっと支援しているAくんは、昨年とても厳しい担任の先生によって、パニックや情緒不安定が増幅されてしまい、4月からもそれを引きずった状態でした。

しかし、先生が変わって彼を理解し共感する丁寧な対応をされているおかげで、少しずつ落ち着いた状態が保てるようになりました。

私も彼に寄り添い、じっくりと観察していく中で、ふと気づいたことがありました。

 

それは、いつも授業に集中出来ず、指示も通らないことがほとんどのAくんでしたが、先生の質問を私が個別で尋ねると、正解を口頭で答えられることが多いということに気がついたのです。

 

つまり頭の中には答えや考えがあるにも関わらず、書く作業でストップしてしまう。うまく出力ができていないのではないかと。

 

実は、うちの息子について常々不思議だったことと、バッチリ結びついたのです。

 

うちの息子は、学校実施の中間期末テストと、全国模試のようなテストではいつも学内順位が30番以上違うことが分かりました。

 

最初はたまたまと思っていたのですが、よくよく考えれば、全国模試はマークシート方式でした。

 

息子はこれまで学校の宿題にもなかなか取り組めていませんでした。

考えてみれば、漢字を書く練習、計算ドリルの式をノートに写して繰り返しやる宿題がとにかく苦手。

 

要は、頭にあるのに書くという出力が苦手なだけのでは?、と考えたらすべて合点がいきました。

なぜこんな単純なことに気づかなかったのか。

 

公立の学校は、板書や宿題などとにかくやたら書かせます。

何度も繰り返し、そして綺麗に丁寧に書いた人の評価が高い。

 

今まで息子にしろAくんにしろ、情緒や聞こえの問題で集中しづらいとか、空想しがちだから指示が通らないのだとばかり思い込んでいましたが、指示は分かっていて、さらに答えも分かっているのに、書くことだけができないのだとしたら、いつまで経っても今の公立の学校システムでは評価はされないでしょう。

 

ヘタすると発達障害の理解もされない場合、単にわがままな子、甘えてる子、怠けてる子と判断されて、頭の悪い子扱いを受けます。

当然本人は自信をなくしていく一方です。

 

もちろん書く問題だけではないとは思いますが、もしも出力がすべてパソコンやタブレットに置き換わったとしたら、評価が大きく変わるのではないかと思えてなりません。

 

本人たちにパソコンやタブレットでの提出をさせたことがないので、あくまで個人的な予測に過ぎませんが。

 

大人の社会では、もはや手書きで何かを提出することもほぼないでしょう。

計算だってスマホで充分。

英語も喋れなくたって性能の良い翻訳アプリが買えます。

立って仕事をする人だっているくらいです。

 

なのに学校では、一日中座らされて、指示通りに動いて、ひたすら漢字を書いて練習して、計算の宿題をやり続けて。

 

その子達が社会に出た時、果たして任される仕事ってなんでしょうか。

学校と社会があまりにズレている、価値観が違い過ぎる、犠牲になるのは未来を生きる子供たちです。

 

何だかやるせない、モヤモヤとした気持ちばかりが膨らみます。

このことに僅かでも気づいた自分は、ひとつの考え方として伝えていきたい。

 

そして、書くことの苦手な子達が、どうやったら能力を発揮できるか、工夫を考えたい、そう強く思いました。

 

今日も支援は続く…