小学校支援員ねずママ子ども成長応援日記♪

現役特別教育支援員の小学校通常級での支援記録です。

【叱られて成長?】

とある小学校で発達凸凹専門支援員をやってます。

日々の支援の中で感じたこと、考えたこと、伝えたいことをつれづれに綴っています。

 

今日は先生のことを書こうと思います。

私の勤めている学校の先生方は、特に20代、30代の若い先生が多く、

みなさん本当に真面目で一生懸命な先生が多いです。

 

そのせいなのか?

とにかくよーく怒鳴り声が聞こえます😅

 

とくに運動会とか学芸会前は、

クラスの引き締めを図るためなのか、

ピリピリした雰囲気になります。

 

びっくりするのは、女性の先生の怒り方…

 

「それ、大人に向かっても言えます?」

というような言葉で子供を怒鳴ることも。

ご本人はきっと「愛情込めて叱っている」と思われていることと思います。

しかし、第三者から見ると感情をコントロールできていないのでは…と感じてしまうことも。

少なくとも私が子供なら「私のこと嫌いなんだろうな」と思ってしまうかもしれません。

 

私も過去に子供を怒りすぎて、大失敗をしています。

今でもトラウマになっているから、

この仕事を戒めとして選びました。

 

その経験から、教育は「脅育」であってはならないと心の底から思っていましたので、少し前までそういう先生たちを見て理解ができませんでした。

 

しかしこの仕事をしていくうちに、

何故先生たちがそうなってしまうのか

私なりに気づきがありました。

 

まず、先生たちはとにかく時間がない。

連続7-8時間休憩もないなんて当たり前のようです。

がっちり決められたカリキュラムを時間内にこなさなくてはなりません。

子供たちが学習を習得したという成果を出さなくてはいけません。

授業をピリッと緊張感のある空気の中で進めていくには、

集団を乱す子や飛び出す子には素早く反応して、短時間で元に戻す必要がある。

それには大きな声で怒鳴るのは仕方ないことなのかもしれません。

【あとでフォロー】すればいい訳だから、ということなのでしょうか。

しかし現実問題、子供はトラブルを結構すぐに忘れてケロッとしていることも少なくありません。

あとで「あの時のことだけど…」と言ったところで、ポカーンなんてこともよくあります。

それを無理に蒸し返して話したところでやっぱり響かないんですよね…

となるとフォローのしようもなく、過ぎ去ってしまうことも多いのではないでしょうか。

でも怒鳴られた子供の心には、

傷として蓄積されてしまい、

朝起きたら「先生が怖いから学校行きたくない」なんてことも多くあるように思います。

 

さらに、今その先生たちの上司と言える校長、教頭クラスの先生は、昭和の高度成長期時代を駆け抜けた、いわぼ詰め込み教育を受けた人たちなので、

「子供は叱られて成長、当然、愛情があるからこそ叱るのだ。」という世代。

(もちろん全員ではないです)

 

からしっかり叱って、クラスをまとめ上げる先生が高く評価されるようです。

(あくまで個人の見解です)

 

それは、学校を指導する教育委員会文部科学省の評価方法がそうなのかもしれません。

 

ある20代の女性の先生が

「今の子達は怒られ慣れていない。

叱られて少しずつ成長していくんだ」と

真面目におっしゃっていました。

私も昭和の人間なので、当然その考え方は馴染みます。

怒られることにより、何くそっと奮起して、やる気がおきたり気持ちを入れ替えたり。

後であの時先生に叱ってもらえたから今の自分がある、といういわゆる体育会系のそれです。

 

だから若い先生たちは、当然高く評価される方法で指導するに決まっています。

それができない先生、問題意識をもつ先生は職員室で浮き、体や心を壊して長期休職されるのも見ました。

 

そして、そんな忙しい先生に追い討ちをかけるのが保護者です。

保護者からの些細な質問、クレームや意見を、真面目な先生たちは真摯に受けます。

たとえ無茶苦茶な要求だったとしても。

そりゃあストレスも溜まってイライラもすることでしょう。

 

先生たちが怒鳴る問題は、

単に先生だけを責める問題ではなさそうだ、というのが、学校現場に入って感じた正直な感想です。

 

そうは言っても、それを受ける弱い立場の子供たちの心に傷がつくのを見るのは辛い。

うちの子含め、学校に行きたくなくなる気持ちも痛いほどわかるようになりました。

 

先生たちも、そして子供たちも相当悩んでいます。

外から見ているだけでは分からないことって多いんだな…

と思うと、ちょっとやるせない気持ちになります。

 

とはいえ、私は支援員。

教師ではありません。

だから先生の真似をしてはいけない。

私たちのことを「甘やかしている」と

捉える先生もまだまだいるように思いますが、集団の指導と個別支援は別物、

と今は考えています。

 

今日も悩みながら、小さな浮き輪を投げ続けています。